星を見ていた。
ぼくは冬がすき。
一番奇麗に星が見られる季節だからです。
ただただ、見あげているのがすきです。
分かる星座はオリオン座くらいなものだったりします。
知りたいという気はあまりないけれど。
それでも星を見ているのは、すきなんです。
見るなら、顔が痛くなる位寒い日が良い。
そういう日にこそ星空を見上げたくなる。
防寒着を着込んで、手はポケットに突っ込んで。
白い息を吐きながら、その息越しに見る星が何よりすきだ。
見上げる時は、何をする訳でなく。
ただ、肌に触れる心地良い寒さと。
目に映る、星の瞬きに身を委ねる。
ぼくが星をすきなのは。
たぶん、自然と一体になる時間を持てるからなのだと思う。
一人静かに。全身で感じるだけの時間。
そういう時間を豊かと感じる感性を忘れ果てたとき、人間は動物ではない何かに変わり果ててしまう気がするのです。
一人、夜空を見ていると。
孤独感を味わうこともあるます。
でも、その時間こそが自分を鍛えるのだと信じて。
今日も、一人。
僕は、空を見る。